地上最小の昆虫はどうやって飛ぶか??    

 アザミウマは体長1mm前後の小さな昆虫です。植物を加害するアザミウマ類は通常葉の組織の中に0.2〜0.5mm程度の小さな卵を産みつけます。この小さな卵に寄生するさらに小さな寄生蜂がいるのは驚きです。
 アザミウマタマゴバチMegaphragma属は全世界から5種類知られていますが、いずれもアザミウマの卵に寄生し、最も小さなものは体長0.18mm(180μ)以下で、世界最小の昆虫と言われています。細い前翅には長い縁毛があり、飛ぶと言うよりは空中に浮かぶのに都合がよいと思われます。こんなに小さな蜂ですが立派に触角、産卵管があり、雄もいますから、交尾・寄主の探索・産卵など高度の生物として立派に活動しているのは驚きです。
 このタマゴバチは寄主卵の中で越冬します。しかし、チャノキイロアザミウマが産卵を開始する4月中旬にはまだ蛹で、5月中・下旬にならないと羽化しないのはこの天敵の利用にとって不利な点であると言えます。

 チャノキイロアザミウマ幼虫(0.7mm)と
アザミウマタマゴバチ成虫の比較
成虫の翅にあるうちわ状の長い刺毛に注意
葉に産みこまれたアザミウマの卵に寄生したタマゴバチ(蛹) 触角の形が上の種類とは違うかも?